更新日:2011年10月12日
投稿者:金子 俊彦
厚生労働省が社会保障審議会で厚生年金の支給開始年齢を将来的に68~70歳に引き上げることを念頭に
以下の3つの案を提示したそうです。
①厚生年金の支給開始年齢を現在の「3年に1歳ずつ」引き上げるスケジュールから「2年に1歳ずつ」前倒しする案
(現在2025年までに65歳支給開始引き上げ完了を2022年までに完了する案)
②2026年以降も3年に1歳ずつ支給開始年齢を引き上げ、最終的に支給開始年齢を68歳に引き上げる案
③①の案に加え、それ以後も2年に1歳ずつ引き上げ、最終的に支給開始年齢を68歳に引き上げる案
これは、少子高齢化が予想以上に進み、年金財政が悪化している為、現状の年金制度の見直しが必要という事です。
また、基本的考え方として生涯現役社会の実現を目標にしているそうです。
その背景として、日本の高齢者は、就業意欲が高く、3割以上の人が働けるうちは、いつまでも働きたいとのアンケート結果や
諸外国でも年金支給開始を引き上げてきている為、世界一の長寿国の日本でも引き上げるのは、当然という有識者の意見、
団塊世代の年金受給が開始される等の資料をあげています。
ただ、正直、私個人としては、上記の改正案については、反対です。
何故かというと、アンケート結果は、現在60歳以上の人を対象にしたのみですし(自分は一生働いていたいとは思いません)、
上記の改正では、団塊世代の年金受給には関係なく、団塊世代以降の働き手に反映するため、世代格差が進むことになります。
また、65歳以降の再雇用は、ほぼ例外なく、給与金額が下がってしまう等々、理由をあげたらきりが有りません。
当然、上記の改正案は、まだ議論の段階であるという事も、現在のままでは年金財政が厳しいというのも分かっていますが、
消費税を引き上げ、年金に充てた方がよっぽど世代間の不公平はありませんし、そもそも、もっと支出を見直すべき点が
多いのでは、ないでしょうか。
多少、個人的な感情が入っているのも否めませんが、もっと若い人の意見も聞き、将来に期待が持てるようにして欲しいと
思います。
金子