更新日:2012年10月18日
投稿者:滝澤 一志
昨日のニュースで
太陽系から最も近い恒星系であるケンタウルス座アルファ星系のなかに
地球に似た惑星を発見したという記事をみました。
内容自体は、見つけた惑星は非常に高温なため生物はいないであろうこと
そのまわりにもっと地球に似た惑星があることが期待されることなどで大変面白いのですが
気になるのが距離の記述です。
「太陽系から4.3光年しか離れていない」とか
「天文学の基準でいえば隣同士といえるほど近く」とか
どの記事でもものすごく近くにあったということを取り上げています。
もちろん天文単位で考えれば正しい記述なのでしょうけど
まるですぐにでも行けそうな印象を受けてしまいます。
実際4.3光年というのは人類にとって到達可能な距離なのでしょうか。
私の調べた限りで一番速そうなのが
無人探査機ニューホライズンズの打ち上げ直後の速度が秒速30km。
光速が秒速30万kmなので、なんと光速の0.01%です。
言い換えれば1万倍かかるということなので
4.3光年先に行くには4.3万年かかるということです。
スペースシャトルだったら秒速7.7kmなのでさらに4倍になり17万年になります。
結論:全然近くない!
有人飛行はもちろん無人探査すら無理です。
こういうニュースはロマンを感じて満足するだけなのでしょうか。
ただ宇宙の広さだけは実感できました。
滝澤